学びの日記

日々の勉強記録

弾性力学 #1

地震関係調べていたので弾性力学を復習。弾性力学のいったんの目標は、物体の境界条件を与えたときに物体内部に力がどうかかるのか、また物体がどう変形するかを知ることである。理論的には古典力学の適用である。

本日は第1章 応力。まずは力のかかりかたの部分。

物体の内部の面にかかる単位面積あたりの力を応力という。面を指定すれば応力はベクトルで表される。そのうち面に垂直な成分を垂直応力、平行な成分をせん断応力という。ある点に着目すると、面の取り方はベクトルで指定でき、それぞれの面で応力ベクトルが決まるので、応力はベクトルからベクトルへの写像、つまりテンソル量である。

応力が極値をとる方向を主軸、そのときの応力の値を主応力といい、通常3つある。線形代数的に言えば、主応力の3つの値は応力テンソルを表す行列の固有値で、主軸の方向は固有ベクトルである。そして想像されるように主軸方向に垂直な面をとれば、その面のせん断応力は0である。

微小体積での力の釣り合い式を平衡方程式という。またモーメントの釣り合いからは応力テンソルが対称であることがわかる。つまり、線形代数の知識から、重複も込めて3つの実の固有値が存在するということである。

応力テンソルは9個の成分をもつが、そのうちモーメントの釣り合いで3つが決まり、力の釣り合いで3つが決まる。まだ3つの自由度があるので、釣り合い式だけでは応力が定まらない。この解決には変形の考慮が必要ということである。次章に続く。